花猫がゆく再訪

嫁さん三態

1. 周りの人間を食い殺していく人というのがいる。占いの世界では「後家運」とか「女には強すぎる運勢」とかいうのがあって、今の時代には古臭くてそぐわない考え方ではあるけど、大邱のイモは確かにこれだ。 試しに日本式姓名判断でイモの名前を見てみると…

自分に害を与えるものと縁を切ることも大事

韓国語の勉強を始めた理由のひとつは、家族のうち1人くらいは韓国語ができる人がいたら何かの役に立つんじゃないか、と思ったからだった。母親がいなくなったら喋れる人は誰もいなくなるし、そうなれば韓国にいる親戚とも関係が途切れるだろう。少しでも言葉…

もう一つのデジャヴ

そういえばもう一つ、気持ちの悪いデジャヴがあった。 ずっと前に韓国に行った時、今は子持ちであるイモの孫娘T(当時大学生)が、おばあちゃんであるイモのところへ来て、「ハルモニ~」とイモの背中側から抱きつく、という光景を見た。私はその少し前にイ…

帰化をすすめられた?

Mさんの車で八公山をドライブし、木立の中でリンゴを食べながら、唐突にMさんがこんなことを言い出した。 「TAMAは国籍を日本にしたらどうだ」 は?いきなり何?と思ったのだが、保守の牙城大邸にあって大学勤めで自身も弱者である部分もありリベラルなMさん…

生まれた順序による相性

島田裕巳の宗教以外の本で、「相性が悪い!」という軽い新書がある。長子、末っ子、真ん中、一人っ子など同士の相性の話で、読んだ時はしょうもない駄本、と思って読み飛ばした。しかし、あとになってじわじわと、いろんな人を見るにつけ、「あれホンマやっ…

名前と改名の話

母は10人きょうだいで、そのうち女は6人、そのうち母を含めた5人の名前には、貞、姫、淑、順、小花といった従順そうな漢字が使われている。そしてただ一人、末っ子であるイモだけが、男のような強そうな漢字が使われている。烈という字と、もう1字も堅い印象…

西太后に似ていた

この間テレビで西太后の特集を見ていたら、トライモと共通点が多いので驚いた。 夫と息子は早死、嫁を死に追いやり(Mさんは嫁は姑を憎んでそのストレスで病気になった、と言っていた)、自分に楯突いたり意見をする人間は許さず、自分が権力を握っていない…

花猫がゆく再訪7・下品地獄と泥棒猫

私だってその土地の習慣を尊重するつもりはもちろんある。だから韓国の慣習は尊重してきたつもりだ。個人的に韓国の慣習の中で一番わだかまりを覚えるのは、親や年上を無条件で尊敬せねばならず、初対面で「序列を決めるために」(実際に韓国語でこの言い方…

花猫がゆく再訪6・人を食い殺すトラ

人相学では顔の横幅が広い人は支配的な性格で自己主張が強いとされるけれど、これに関しては科学的にも理屈に合っているらしい。男性ホルモンのテストステロンの分泌が多いと顔の骨格が横に張り出すからだそうだ。 キドハジャイモは満月のようなパーンと横に…

花猫がゆく再訪5・宗教にウンザリ

Mさんの勤め先の大学は郊外にあり、敷地が巨大で、ひとつの村のようだった。私が見た大邸の他の大学もそうだったから、地方都市の大学としては、こういうのが一般的なのかも。敷地の中に学部ごとの建物や食堂などだけでなく、公園に池、テニスコートにバスケ…

花猫がゆく再訪5・こんな嫌な思いをしてまで

(非常に個人的な話になっていくのでここからは載せるのはどうかと思ったけど、自分の覚え書きとして載せておくことにした。たいして誰も見てはいないさと思うことにして) 今回の旅行で親戚たちと話す中で初めて知ったのだけど、イモの暮らす家は、昔、私の…

花猫がゆく再訪4・大邸のリベラル

保守王国大邸の典型的市民である親戚たちの中にもリベラル(?)の人が一人だけいた。この人Mさんは大学の芸術関係の教授をしているので、そういう環境のせいもあるとは思うが、それよりも大きいと思えるのは、この人自身がマイノリティに近い立場だからだと…

花猫がゆく再訪3・大邸(テグ)というところ「全羅道の人間は汚い」の衝撃

大邸に到着してすぐ、まずは迎えに来てくれた親戚Yさんの車で女帝イモ邸に挨拶に行った。ここでYさん(イモの姪で70歳くらい)と女帝イモの交わしていた会話がまず、「やはりここは大邸…」と思わざるを得ないものだった。 ちなみに私、韓国語はある程度勉強…

花猫がゆく再訪2・大邱(テグ)というところ

この4~5年ほど、近くの韓国語講座に通っていた。先生は皆ネイティブの韓国人なのだけど、中に「この人、本当に性格が悪いな」と思う人が何人かいた。表面的な人当たりはいいのに底意地が悪く、他人が見てないところでは陰険な意地悪をするタイプ。とても嫌…

花猫がゆく再訪1

「花猫がゆく」というタイトルでネットに文章を載せたのはもう10年以上前になるのかな?当時はブログもSNSもなく、「ホームページをつくる」というアバウトな言い方で、簡単な時代だった。韓国の親族訪問した折にあったことを覚え書きとして、特に深い考えも…