「日本には抵抗の文化がない」

ベラルーシノーベル賞作家スベトラーナ・アレクシエービッチという人が福島で多くの人にインタビューしたあと、東京外大での講演でこんなことを言っていたのをテレビで見た。
「私たちの国と同じく、日本には抵抗の文化がないと感じました」
日本は最もよくできた社会主義国とは昔からよく言われてきたことなので、とても印象深かった。ソ連は革命があったのに「抵抗の文化がない」というのにも。確かに、番組で見たチェルノブイリ周辺の人たちの「あきらめ感」「受け入れ感」はすごかった。

ほんの隣なのに、韓国には抵抗の文化があるようだ。日帝に抵抗してきた歴史もあるし、今現在もデモの文化がしっかりとあることは、この度の大統領弾劾を求めるデモを見ても明らかだ。日本人はいわゆる「バランス感覚」に長けているので、あのデモに対して「極端だ」「ちょっと気持ち悪い」「意味がわからん」と違和感を感じる向きもあったように思う。日本のメディアに関してはほぼ「親パク派」で、弾劾が決まった時の残念そうな報道は面白いくらいだった。

スベトラーナさんの講演では、「自分の中に燃えるろうそくを消さないように」とも言っていたそうだ。韓国でのデモが「ろうそく集会」と呼ばれていたことを知ってか知らずか。